クラファンでは「公開初日」に支援が集まるかどうかで、後の支援の伸びが大きく変わります。 プラットフォーム側の注目欄に表示される、SNSで拡散される、支援者が「勢い」を感じる…など、初動のインパクトは非常に大きいのです。
この現象は「バンドワゴン効果」としても知られ、多くの人が支持しているものに自分も参加したくなるという心理が働きます。 たとえば、飲食店でも長い行列ができていると「美味しいに違いない」「私も並びたい」と思ってしまうように、クラファンにおいても「すでに多くの人が支援しているプロジェクト=信頼できる」「自分も応援したい」と感じさせる効果が生まれます。
つまり、初日に支援が集中することは、単なる数字以上に、後の支援者心理に大きな影響を与える重要な要素なのです。
事前集客の基本ステップ
ページ公開前に“告知投稿”を行う
・公開予定日の1〜2週間前から、「◯日に公開します!」というアナウンスを段階的に実施します。
・告知用画像やカウントダウン投稿を用意すると、認知が高まります。
限定公開URLを活用する
・CAMPFIREでは、事前に限定URLを発行して一部に先行公開が可能です。
・応援してくれそうな人にだけ先に見てもらい、意見をもらいながら“巻き込み”を開始しましょう。
LINE公式アカウントやメルマガリストを活用する
・開始と同時に支援してくれる“ファーストサポーター”に個別で連絡します。
・「開始3分で支援完了!」といった初動支援が大きな波になります。
実例①:地域特産品のクラファン
・起案者は町工場の2代目。自社の製品に誇りを持ちながらも、従来の販路では新規顧客にリーチできず悩んでいました。クラファンをきっかけに製品の魅力を広く伝える決意をし、準備段階から積極的に動きます。
・クラファンページを作成する1ヶ月前から、X(旧Twitter)での発信を本格的にスタート。製品が生まれる背景やこだわりの工程、父親との世代交代ストーリーなどを交えた投稿が共感を呼び、コメントやいいねが次第に増加。「クラファン始まったら買うね!」という声が頻繁に届くようになりました。
・公開初日は、あらかじめリスト化していた知人・お得意様・地元メディアにLINEやInstagram、Xで同時告知。支援者の中には起案者の投稿を通じてファンになったという人もおり、初日だけで70名以上が支援。公開から48時間以内に目標を達成し、その後も支援が拡大し続きました。
実例②:移動式カフェ開業プロジェクト
・起案者はもともと飲食店で働いていたが、自分の夢である“移動式カフェ”を叶えるためにクラファンに挑戦。資金だけでなく、開業前から地域や仲間とつながることも目的に。
・公開10日前から「毎日投稿チャレンジ」を開始。自身のこれまでのキャリア、なぜキッチンカーを選んだのか、コーヒー豆のこだわりなど、ストーリー性のある投稿を毎日続けた。加えて、「開業まであと10日」などのカウントダウン形式で期待感も演出しました。
・地域の商工会議所や起業家コミュニティに参加し、クラファン当日にシェア・拡散を依頼。中にはDMで「公開されたらすぐ支援します」と連絡してくれる人も多数おり、結果、開始2日で90%達成。3日目に目標金額を超え、終了時には120万円超えの支援を集めました。コメント欄には「開業が本当に楽しみ」「応援できてうれしい!」という声が並び、支援者との絆も深まりました。
実例③:アート展開催プロジェクト
・起案者はフリーのイラストレーターで、念願だった自身初の個展開催をクラファンで実現しようと決意。単なる展示ではなく、「ファンと一緒につくる場」として設計しました。
・Instagramでの発信は、プロジェクトの2ヶ月前から開始。制作過程やアトリエ風景、過去作品への想いなどをこまめに投稿し、フォロワーとの関係性を強化。「クラファンやるので応援してくれると嬉しい」と、言葉を添えた日々の発信がじわじわと支援の芽を育てていきました。
・投稿では「支援者の名前を会場に掲示」「支援者限定グッズ(ポストカードや原画)」など、事前からリターン内容を小出しに紹介。楽しみにしているという声が相次ぎました。
・公開初日には、フォロワー2,000人のうち50人以上が即支援。「この日のためにお金貯めてた!」というファンの声もあり、公開直後から250%の支援を獲得。展示会では支援者とのリアルな交流も生まれ、次回へのつながりにもなりました。
成功者がやっていた共通ポイントまとめ
・SNSを活用した“公開前のストーリーを発信” 単なる商品の紹介ではなく、起案者自身の想いや背景、試行錯誤の過程など、ストーリー性のある発信を積み重ねていました。特にInstagramやX(旧Twitter)では、動画や画像を用いた連続投稿で、プロジェクトへの期待感を高めていました。
・応援してくれる人をリスト化し、個別で連絡(DM・LINE) 支援の見込みが高い人には事前にDMやLINEで個別に告知を実施。自動投稿だけではなく、「あなただから先に知らせたい」といったパーソナルな声かけが、支援意欲を高める要因になっていました。
・「クラファン始まったら教えて」と言ってくれた人を“最初に巻き込む” 事前に好反応を示してくれたフォロワーや知人を、公開初日に“先行支援者”として巻き込むことで、最初の10人、最初の30%支援を素早く獲得し、勢いをつけていました。
・限定公開URLを使ったフィードバック+巻き込み CAMPFIREの「限定公開URL」機能を活用し、信頼できる人に先にプロジェクトを見せて「どう思う?」と意見を聞くことで、“参加者としての意識”を育み、支援者ではなく“仲間”に近づけていました。
・公開初日の告知は1日5回以上(朝・昼・夜・終了1時間前など) 通常の投稿に加え、ストーリーズやリール、LINE VOOMなど複数の媒体をフル活用。特に初日の朝〜昼にかけて集中して投稿することで、拡散性のある“起爆”を意識していました。また、初日にライブ配信を行うケースも効果的でした。
まとめ:クラファンは“始まる前”が勝負!
クラファンは「公開日から始まる」のではなく、「その1ヶ月前から勝負が始まっている」と考えましょう。
事前の“仕込み”ができていれば、公開初日での支援数が跳ね上がり、自然と広がっていきます。