クラウドファンディングにおいて、途中で追加リターンを設定することはプロジェクトの盛り上がりや支援額の増加につながります。しかし、タイミングを間違えると逆効果になるケースもあります。
そこで今回は、実際に成功したクラファンプロジェクトを参考に「追加リターンを出すベストタイミング」と注意点をまとめました。
追加リターンとは?

クラウドファンディングで最初に設定するリターン(支援者へのお礼や商品など)に加える形で、プロジェクト期間中に新たに追加するリターンのことを指します。
- 初回公開時に設定していない価格帯や内容のリターン
- 早期達成記念リターン
- 特別限定リターン
- ストレッチゴール達成時リターン
こうした追加リターンは「支援を迷っていた人」や「既存支援者の再支援」を促す効果があります。
成功事例に学ぶ!追加リターンを出すベストタイミング
以下は実際にCAMPFIREで成功したプロジェクトを参考にした傾向です。
【追加タイミング①】開始7〜10日目あたり
- 事例:飲食店開業プロジェクト(目標100万円)
- 理由:公開初日〜3日目の勢いが落ち着きはじめるタイミング。
最初の盛り上がりを維持するため早めに追加リターンを投入。 - 内容:1,000円台の手軽なリターン追加(例:ドリンク1杯無料券、店内限定ステッカー、オリジナルポストカード)、店内へ支援者名掲示など
【タイミング②】目標達成直後
- 事例:地域活性化プロジェクト(目標300万円→最終500万円)
- 理由:目標達成後の支援モチベーションを維持するため。ストレッチゴール(次の目標)とセットで発表すると効果的。
- 内容:限定カラー商品(例:クラファン限定デザインTシャツやトートバッグ)、体験イベント追加枠(例:通常定員10名のところ追加5名分、特別講師を招いた1日限定ワークショップ)など
【タイミング③】プロジェクト終了3〜7日前
- 事例:アート系プロジェクト(目標200万円)
- 理由:最後の追い込み期間。迷っていた支援者を後押しするタイミング。
- 内容例:期間限定リターン(例:今だけ20%OFF応援コース、通常5,000円のリターンを4,000円で提供、ラストチャンスリターンとして特製グッズ+限定イベント招待セット販売など)
この3つのタイミングでうまくリターンを追加することで、プロジェクト全体の支援額を1.3〜1.7倍に伸ばす事例が複数あります。
追加リターン設定時の注意点

追加リターンは便利ですが、次のポイントに注意しないとトラブルの原因になります。
プラットフォーム規約確認
CAMPFIREでは途中でのリターン追加についてルールが定められています。たとえば「先に設定したリターンより優遇される内容はNG(先に支援した方への優遇処置)」や完売で追加する場合は金額UPさせるなど。
在庫・制作キャパシティの確認
リターンの商品が物販や飲食系の場合、急に大量発注が必要になることもあります。追加前に必ず工場や仕入先と調整をしておきましょう。リターンを提供できないとなると支援者とトラブルになり、せっかくの信頼関係が崩れることに。
既存支援者への配慮
先に支援した人が後から安価な追加リターンを見ると不満を持つ場合もあります。その為、同じ様な内容で後からのリターンがお得感を感じる内容はやめておきましょう。
発送スケジュールの管理
追加リターンが増えるほど管理が煩雑になります。発送遅延リスクも上がるため、専用管理表などを作成し発送漏れ防止を徹底しましょう。
追加リターンアイデア集
実際に人気だった追加リターンアイデアをジャンル別に紹介します。
飲食店系
- 限定メニュー開発権
- 店舗貸切イベント参加券
- 店主とのオンライン飲み会参加権
アート・グッズ系
- 限定カラー・限定サイズ
- サイン入り特別版
- 支援者限定イベント招待
地域活性・体験系
- オンラインツアー参加券
- 限定宿泊プラン
- 名入れグッズ作成
まとめ
追加リターンはクラウドファンディング成功のカギを握る要素の一つです。ただし、勢いだけで乱発せず「タイミング」と「内容」をしっかり練ることが重要です。
- 公開7〜10日目
- 目標達成直後
- 終了前3〜7日前
この3タイミングを基本に、自分のプロジェクトに合わせて調整しましょう。